こんにちは。
岡山を拠点に食品輸送を手掛ける、株式会社まことサービスです。
2024年4月、トラックドライバーの時間外労働の上限が規制される「物流の2024年問題」が施行されました。当時はメディアで「モノが運べなくなる」「運賃が上がる」といった言葉が飛び交いましたが、施行から1年以上が経過した今、物流の現場、そして私たちの生活に、実際にどのような変化が起きているのでしょうか。
「で、結局どうなったの?」
最前線で日々の輸送を担う私たちプロの視点から、2025年現在のリアルな状況と、今後の見通しについて解説します。
【結論】何が変わったのか? 2025年の物流現場
私たちの肌感覚として、現場では主に3つの大きな変化が起きています。
1.「運べない」リスクの顕在化
施行前は「運べなくなるかもしれない」という予測でしたが、今は「条件によっては本当に運べない」というケースが、業界全体で現実的に発生しています。
特に、長距離輸送や、急なスポット依頼、非効率なルートでの配送などは、ドライバーの労働時間規制の観点から、引き受けが困難になる場面が増えました。
2.物流コストの二極化
単に運賃が上がった、という単純な話ではありません。
適正な運賃をいただき、ドライバーの労働環境を守り、安定した品質を提供する会社と、価格は安いものの、急な依頼に対応できなかったり、輸送品質に不安が残ったりする会社との間で、サービスの質と価格の二極化が進んでいる印象です。
3.荷主(お客様)の意識の変化
以前は「いかに安く運ぶか」を重視されるお客様が多数派でした。
しかし現在では、「いかに安定的に、確実に運んでもらうか」という、パートナーとしての信頼性や事業の継続性を重視されるお客様が明らかに増えています。コストに対する考え方が、大きく変化してきたと言えます。
■私たちの食卓への具体的な影響は?
では、私たちの普段の生活に影響は出ているのでしょうか。
結論から言うと、物流会社の努力により、スーパーの棚から商品が消えるといった、目に見える大きな混乱は起きていません。
しかし、その裏側では、上昇した輸送コストを吸収するための、メーカー様や小売店様の懸命な企業努力があります。
一部の商品価格への緩やかな転嫁や、これまで毎日あった店舗への配送が2日に1回になるなど、見えにくい形での変化は、静かに始まっています。
この流れは、今後も続いていく可能性が高いでしょう。
■食品物流のプロとして、私たちが取り組んでいること
この大きな変化の時代において、私たち株式会社まことサービスは、お客様への安定したサービス提供を維持するため、以下の3つの取り組みを徹底しています。
1.ドライバーが働きやすい環境の維持
物流の要は、いつの時代も「人」です。私たちは、適正な労働時間管理と待遇を維持することで、プロのドライバーが安心して長く働ける環境を守り、輸送品質の根幹を支えています。
2. 輸送効率の徹底的な追求
AIを活用した最適な配送ルートの策定や、複数のお客様の荷物を同じ方面にまとめて運ぶ「共同配送」のご提案などを通じ、一台のトラック、一人のドライバーが生み出す価値を最大化する努力を続けています。
3.お客様との強固なパートナーシップ
急なご依頼にも可能な限りお応えしつつ、お客様とはこれまで以上に密に連携させていただいております。前もって輸送計画を共有いただくなど、お客様と私たちが「パートナー」として協力し合うことで、無理・無駄のない持続可能な物流体制を共に築いています。
まとめ:これからの物流は「パートナー選び」の時代へ
「2024年問題」は、一過性のお祭り騒ぎではなく、日本の物流が今後も続いていくための、大きな構造変化の始まりです。
これからの時代、運送会社は単にモノを運ぶだけの存在ではありません。お客様の事業を止めないために、リスクを管理し、安定供給を共に実現する「ビジネスパートナー」としての価値が問われています。
私たち株式会社まことサービスは、この変化の時代をお客様と共に乗り越える、信頼できるパートナーであり続けたいと考えています。
岡山の地で、物流に関する課題やお悩みがございましたら、どんな些細なことでも、ぜひ一度私たちにご相談ください。